会議が有意義になるファシリテーションスキルとは?詳しく解説

会議が有意義になるファシリテーションスキルとは?詳しく解説

日本では「会して議せず、議して決せず、決して行わず」といわれ、会議することが目的化されていた、きわめて効率の悪い日本の会議が見直されています。会議を有効に機能させ、スムーズに結論まで導く「ファシリテーション」が注目されているのです。今回は、会議やミーティングを円滑に進める技法である、ファシリテーションスキルについてわかりやすく紹介します。

ファシリテーションスキルとは

会議をよく開くのに、何が決まったのかはっきりとしないことが多くあります。また、会議を開きながら、明確な結論まで到達せずにいつの間にか会議が終わることもあります。昭和や平成の時代、会議は腹にたまった思いのたけを発言する場の役割をしていたことがありました。会議で何かを決めるよりも、発言の場として機能していました。

しかし、会議は多くのスタッフが参加し、長時間拘束されます。そこで何かの結論が得られなければ、無駄な時間です。そんな日本の会議が見直され、成果が出る集まりに変わっています。そのように会議をスムーズかつ生産性高く進めるのが「ファシリテーションスキル」です。

ファシリテーションとは

ファシリテーション(facilitation)は、会議やミーティングを円滑に進める技法です。参加メンバーの発言を引き出し、さまざまな意見を理解して整理することです。重要なポイントを見定め、議論を深く掘り下げ拡大し、最終的に議論を収束させて合意形成をサポートする、このような行動を指します。ちなみに、ファシリテーションの役割を務めるのがファシリテーター(facilitator)で、資格もあります。

ファシリテーションの目的

ファシリテーションの目的は、最終的に実りある結果を生みだすことといえます。会議やミーティングなどの運営プロセスをサポートすることで、会議やミーティングに参加した者が、会議の目的と理由を深く理解して積極的に発言させましょう。

実際に会議で特定の者が演説して、一方的に指示や命令を出しても、主体的に動く人材は多くはありません。望まれる会議のゴールは、参加者それぞれが知恵を出し、やる気が引き出されことです。そうなると自ら主体的に動くでしょう。

このような会議となるよう、準備や参加者への気配りや、会議の方向性の確認なども大切です。ファシリテーションは会議を円滑に進める技法だけでなく、準備を含め幅広く会議を推し進めるための必須になるスキルといえます。

ファシリテースキルをアップするポイント

ファシリテーションスキルをアップさせるためには、注意すべき点や必要となる能力があります。

論点をおさえ理解し整理する力

ほとんどの会議の最終目的は「最適な意思決定」です。会議がその結論にたどり着けそうにない場合や、初めから論点がズレたまま議論が進んだ場合は、的確な意思決定がなされません。そうならないためにも、ファシリテーターは事前に会議の論点を十分に理解して把握しておかなければなりません。また、実際の会議では参加した方々の発言内容を十分に理解しながら、議論の中で浮き出てくる論点についても、さらに深めていくべきかの判断も必要になります。

質問力

会議を進行していると不明な点や疑問点などが出てきます。その時に的確に問いかける能力が必要です。参加者の発言内容が不十分な場合には、会議全体のメンバーの理解度を合わせるために、適宜的確な質問し、会議をスムーズに進行することが必要です。

聴く力

参加者の発言意欲を高めるためにも、聴く力が大事です。誤って聴いてしまうことがないよう、日ごろから聴く力を養成しておきましょう。会議ではよく聴いてもらえると発言者は、進んで発言するようになります。また、個人により表現力や表現方法は異なることも理解しておいて、発言者の真意を聴いてあげるスキルが重要です。

合意形成

会議の目的は「適正な意思決定」だけに、会議の中で合意が形成されなければあまり意味がありません。合意形成はコンセンサスにあたり、会議で決定したことに対する参加者の同意を得ることです。合意が形成された後は実行に移すための整理と確認も必要です。

ファシリテーションスキルを身に着ける

時代も変わり、会議の在り方も大きく変わっています。そんなかで、ファシリテーションスキルの重要性が認められています。しかし、ファシリテーションスキルは短時間に身に着けられるものではありません。さまざまな場数を踏んで経験を重ね、徐々に身についていきます。

研修に参加する

ファシリテーションの研修もあります。ファシリテーションの専門家から知識やノウハウが学べるでしょう。ファシリテーションスキルが注目されている昨今、参考となる研修を提供する機関があります。経験が少ない方は研修で知識をインプットし、日々の実践でアウトプットし、自分のノウハウとしていくことがおすすめです。

まとめ

有意義な結末が得られる会議となるように準備し、導くファシリテーションスキルが注目されています。大半は無駄な時間ともいわれていた日本の会議が、ファシリテーションを導入することで、活気ある建設的な議論が展開され、実りある結論に達しています。今こそファシリテーションスキルを養いましょう。

「藹稽舎」は、埼玉県所沢市の所沢駅東口から徒歩3分の場所にあり、ビジネススキルが上達するさまざまなゼミを開催しております。ファシリテーションの講座も開設しております。円滑な会議を進行し、わかりやすい会議を開き、議事録をまとめ、会議での決定事項がチームメンバーに伝わるスキルが学べるでしょう。

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